COMMENT

ドキュメンタリーのような生々しさ。淡々と、しかし容赦ない物語。名もなき男たちの生き様が超格好いいぜ!!冷たい東京に生きる熱い男たちの息遣いをリアルに感じられる映画です。

赤ペン瀧川(映画プレゼンター)

「凄え!」早朝に観終えて部屋でひとり思わず声に出してた。映し出される見知らぬリアルな顔・体に興奮。流れる静寂緊張躍動の空気、リズム・パワーに胸踊り、スピード感溢れる展開、情緒と肉感的な描写に陶酔、舌を巻く。『JOINT』堂々たる煌めき!

新井 英樹(漫画家)

あらゆるところに隠れている「個人情報」が、いつの間にか闇の世界へと漏れている恐ろしさ、裏社会の実態を裏側から描くこの作品は、ドキュメンタリーのように僕らを引き込んでいく。
一度足を突っ込んだら抜け出せないのか…
主人公石神の魂の葛藤が画面を震わしていた。
ダークヒーローとは呼べないが、泥臭くその背中が美しかった。

磯村 勇斗(俳優)

恐いぐらいリアルに撮られている映画。名簿の売買、半グレ、特殊詐欺、暴力団、外国人組織犯罪、抗争事件と、裏社会のキーワードがテンポよくドキュメンタリー的に描かれている。
暴力団と半グレの関係、外国人犯罪組織のアジト、名簿の作り方、驚く程のリアリティー。
最近流行りの刑事ドラマとは一味違う!
観て損はなし。一見の価値あり!

小川 泰平(元神奈川県警刑事、犯罪ジャーナリスト)

不器用な男たちの聞き取りづらい黒い会話と黒いシルエットが生々しい。
背中から撮られるその横顔たちが印象的だった。

窪塚 洋介(俳優・アーティスト)

物語設定だけを読むと、どこまでも粗暴な世界が現前していそう。だけれども、実のところ作品を統御しているのは、俳優演出から撮影、編集、音響、カラー・グレーディングに至るまで、粗暴さとは対極の徹底して緻密で繊細な監督の感性だ。『JOINT』がありきたりなジャンル映画の1本に終わらなかった理由は、ここにある。

暉峻 創三(映画評論家・大阪アジアン映画祭プログラム・ディレクター)

この映画の衝撃は、裏社会の知られざる実態を、知られざる俳優たち、知られざる新人監督によって紡ぎ出されたであろう、“リアル”を超越した“リアリティ”を感じさせる点にある。もはや映画には「スター俳優を必要としないのではないか?」と思わせるほど、男たちの面構えがいいのだ。それゆえ『JOINT』は、2021年のインディーズ映画を語る上で最も肝要かつ、いま目撃すべき作品なのである。

松崎 健夫(映画評論家)

今年観た映画で「スクリーンの中で生きる」を、一番体感した作品。
劇場からの帰り道、世界がいつもよりうるさく感じた事を覚えている。
多分、私はとても静かに興奮していた。
青みがかった画の中で生きる人達に思いを馳せ、良い映画に出逢えたぞと誇らしかった。
皆も、早くこの作品に出逢ってほしい。

柳 ゆり菜(女優)

2021年11月20日(土)渋谷・ユーロスペース他全国順次公開!